雁坂峠 二十世紀最強酷道・旧国道140号点線区間。通称便所国道踏破記録
山梨・作場平口から 山梨・雁坂トンネル前から 埼玉・黒岩尾根ルートから 埼玉・秩父往還(川又)から
雁坂峠の歴史や疑問、峠の標高の謎等は、雁坂峠の生き証人雁坂小屋公式ブログさまを、御覧下さい。
旧国道140号点線区間・通称便所国道の驚愕の真実!
便所の中を国道が通る…ネット上で、それを知ったのは、十数年前。そして、別ルートで3回訪問し、感動した訳ですが、でも、どうしても気になることがありました。
wikiを見ても、黒岩尾根コースが、旧国道140号の点線区間とされています。編集された方は、どなたなのでしょう? 出典の記載も無く、当時の地図が、アップされている訳でもありません。私の所持している1997年度版の道路地図では、雁坂トンネル工事中となっています。また、1976年修正の地形図では、点線区間の表記はありません。
峠にある説明板には、「一般国道140号となった現在は、奥秩父を目指す山道として秩父多摩国立公園の豊かな自然とともに登山者に愛されています」と書かれています。(秩父多摩国立公園は、現在、秩父多摩甲斐国立公園に改称)
この板を見る限り、黒岩尾根コースは、点線区間では無いことになります。でも、もっと…しっかりした…確実な答えが欲しい。こども電話相談室があれば、無着成恭先生が、答えてくれたかもしれませんが、番組は終了していますし、オヤジでは却下されてしまいます。そこで、管轄のお役人様に、直接尋ねてみることに…。
国道ですから、国道事務所が管轄になるだろうと思い、国交省の埼玉の事務所を調べましたが、140号は見当たりません。散々探していると、何と、140号は、埼玉県の管轄になっておりました。
埼玉●●事務所の職員の方々が、公務でご多忙の中、詳細に調べて下さいました。この場を借りまして、厚く御礼申し上げます。そして、その驚愕の内容が…
★点線区間のコースについて
昭和33年当時、国道140号は「二級国道 甲府熊谷線」と呼ばれていました。当時の資料を確認したところ、川又地区−岩道場−突出峠−雁坂峠(川又雁坂峠線)がルートとなっていました。点線区間は、雁坂トンネル開通により解消されました。
何と、黒岩尾根コースは、旧国道140号点線区間ではありませんでした。そのため、雁坂小屋の便所は、国道上には無いことになります。旧国道140号点線区間は、現在の登山道・突出峠ルートでした。しかし、いつ・何処のどなたが、黒岩尾根コースを、点線区間と言い始めたのでしょう?
ただ、旧国道上に、便所は存在しませんでしたが、登山道が、便所の中を通っているのは、なるほど珍百景並の事実です。しかも、昭和33年(1958)から国道脇にあり、24時間・便所や休憩施設を提供していた雁坂小屋は、言うなれば、日本初の道の駅です。1993年に、旧建設省が制度を創設する35年前から、道の駅の機能を有していたのです。日本初の道の駅を名乗る施設があるようですが、雁坂小屋こそが、日本初の道の駅ではないでしょうか?
国道脇にあるから、ドライブインでは?と言う意見もありそうですが、車が通れない国道だったので、無条件で却下!(^o^;) そして、便所国道と言う表現は、国道を主役とした名称です。ここでは、便所が主役なのです。ですから、これからは、旧国道脇にあった便所・国道便所と呼びましょう。
武田信玄公も歩いたと言われる、歴史のある道・秩父往還。そこを歩いているだけで、当時にタイムスリップしたような気分になれます。そして、歩き疲れた時、日本初の道の駅・雁坂小屋にある旧国道便所で、放尿脱糞し、天空の世界で、ビールを味わう。
現在、アクセルを踏み込めば、10分で越えられる雁坂峠ですが、二十世紀末までは、一日がかりで越えたのです。秩父の繭を運び、天下統一のために、武将が歩いた秩父往還。体力に自信の有る方、是非、歴史の浪漫を感じながら、ここを歩いてみませんか? 文明の利器に頼り過ぎて、堕落・退化している自分に、きっと気付くことでしょう。小屋番の方がいらっしゃれば、ビールやレトルト食品も、購入できます。(不在の時もあります)その物資は、総て、人力で搬入しているそうです。山小屋だから、当然ですね…と書きたいですが、どっかの山小屋は、車やヘリで搬入…それ以上は自主規制。
雁坂小屋の宿泊・登山口にある扇屋山荘への宿泊等は、ページ上にある雁坂小屋公式ブログさまへ移動して、ご確認下さい。
便所国道の真実のです。
武田信玄公も歩いた秩父往還で、旧国道140号・国道便所再び!
2015年10月 出会いの丘駐車場→
便所国道のことを、雁坂小屋オーナーに尋ねると、「真相は不明」とのこと。今回は、そんな国道便所に、戦国武将・武田信玄公も歩いたと言われる秩父往還で、行ってみました。
山梨県民ではありませんが、あの過酷な道を、鎧兜で歩いた武田信玄公を、改めて尊敬してしまった私です。今の政治家に、それを出来る方が、何人いるでしょうか??
登山口は、国道140号沿いに、ひっそりとあります。
便所国道は、お色直しをされていました。国交省や埼玉県の予算で、整備されているのかと思いましたら、雁坂小屋の経費と労力で、整備されているのでした。行かれた方は、素通りではなく、その労力をねぎらう意味でも、ウ●コだけでなく、お金も落として下さい。
動画その1からの連続再生です。
駐車場から雁坂峠までの歩行動画・前編です。
歩行動画・中編 黒岩展望台です。
歩行動画・後編 雁坂峠と旧峠です。
黒岩コースで雁坂峠へ・国道便所再び@埼玉県秩父市
2016年10月 出会いの丘駐車場→
今回、映像の取り直しを兼ねて、黒岩コースで、雁坂峠を目指しました。今年2回目の雁坂峠。近ければ、毎月歩きたい山ですが、自宅から、120km。下道3時間半の運転なのでねぇ…(^o^;)
2016年・駐車場から雁坂峠までの歩行動画・最終回です。
2016年・歩行動画その1からの連続再生です。
黒岩尾根コースの登山道入口に、自転車通行不能の表記が…。最近、登山道をMTBで走る人間が多くなり、ここにも現れたのかと…。このルートは、途中に少しだけ乗車区間がありますが、殆ど、押すか担ぎだけです。しかも、道が細く、落ち葉で滑りやすいので、担いで滑落…押して滑落するのが、デフォルトだと思ったほうが…。
この日は、最高の天気と強風で、澄み切った青空でした。黒岩展望台からの景色も、最高でした。まあ、立っていると、強風でよろけ、転落しそうになりますが…(^o^;)
雁坂峠から、富士山を見ると、山頂に、雪が見えました。偶然にも、富士山初冠雪の日でした。やはり、富士山には、雪が似合います。人生には、良い巡り合わせのない私ですが、山では、良い偶然に遭遇します。これが、人生に欲しい…(^o^;)
旧国道140号・点線国道。通称便所国道〜二十世紀の最強酷道で雁坂峠へ@埼玉県秩父市
2014年10月 出会いの丘駐車場→
2,070mの雁坂峠に阻まれ、開かずの国道と呼ばれた国道140号。しかし、繋がっていなければ、一本の国道になりません。海の上に設定された例もありますが、ここは、しっかりと陸路で、繋がっていました。しかも、誰も歩ける道ではなく、軟弱者を寄せ付けない登山道で…(゚゚;)エエッ 通称・便所国道。国道の上に、汲み取り式便所があり、その中を通るという、前代未聞の国道、否、酷道でした。
2年前に、山梨側から歩いた雁坂峠。今回は、反対の埼玉側から歩き、便所を突っ切り、旧道を全線踏破しました。
Yahoo!映像トピックスに、取り上げられてしまいました。何故じゃー? どうしてじゃー?
駐車場は、国道140号・彩甲斐街道(さいかいかいどう)豆焼橋手前にある出会いの丘駐車場。前夜、車中泊して臨みました。トイレ付きの出入り自由な駐車場ですが、マナーの悪い人間が多くなると、夜間閉鎖される恐れあり。マナーを守って、静かに泊まりましょう。
出掛けは、良い天気でしたが、途中から女心と秋の空になり、峠は、雹が降る程の悪天候に…(>_<) 帰路は、駐車場手前で、土砂降りになりました。
峠には、新しいインターナショナルな道標がありましたが、標高が、2,070mになっていました。12mも低くなったのか?? 人工衛星を使ったら、昔の測量が間違っていたことに気づいたのか?? 雁坂小屋さまのブログに、その真実が書かれています。
2014年・駐車場から雁坂峠までの連続再生です。
雁坂峠から望む雁坂嶺
雁坂峠から雁坂嶺までの歩行動画です。
旧国道140号・点線国道〜二十世紀の最強酷道で雁坂峠へ@山梨県山梨市
2012年9月 雁坂トンネル駐車場→
カミナリ族も…トラック野郎も…街道レーサーも…、どんなに優れたテクニックを持っていても、絶対に通れない国道が、二十世紀末まで存在していました…(◎_◎) 我酷道を制覇したり!…と豪語している貴兄…この旧国道を通らずして、真の酷道は語れません…(^o^;) 旧国道140号点線ルートこそ、元キングオブ酷道です!(^o^)v
赤点線が、旧国道140号(不通区間) 今回は、山梨側半分を踏破します。
今回は、道の駅みとみで、車中泊…(^o^)v そのほうが、朝が楽で…。みとみは、旧三富村の時に出来たから…。
雁坂トンネル料金所右には、無料駐車場♪ 沢屋さん2名が、支度中。山は、私だけでした…(゚゚;)エエッ
駐車場奥の林道を歩き、登山道入り口へ…。林道歩きが、超退屈でした…(^o^;)
途中にあった、尼さんのような綺麗な花…もしかして、猛毒トリカブト!?
渡渉や川原歩き、そして、トドメの急登を頑張ると、日本三大峠の雁坂峠(2,082m)に♪(^o^)v 下山したくない…(^o^;)
峠の案内板には、「雁坂トンネル工事中」…(◎_◎) 環境“庁”だもんね…(^o^;)
峠を下り、雁坂小屋の先にある、有名な便所国道…(^o^)v 1998年までは、便所の中が、国道140号…(^o^;)
下山をすると、青い空とシカちゃんが、お出迎えでした…(^o^)v 今度は、秩父側から歩きたい♪
道の駅みとみから駐車場までの走行動画です。
駐車場から雁坂峠までの歩行動画です。
旧国道140号・点線国道で、夏の雁坂峠へ@山梨県山梨市
2019年7月 雁坂トンネル登山口駐車場→
雁坂峠には、夏に行っていないことに気付いた2019年。夏の雁坂峠に、最短の山梨ルートで目指しましたが、樹林帯の道中は、汗ダラダラでして…。
道の駅みとみから雁坂峠までの動画です。
旧国道140号・点線国道で、夏の雁坂峠へ@山梨県山梨市
2023年7月 雁坂トンネル登山口駐車場→
今回は、旧雁坂峠を検証してみました。しかし、雁坂峠の夏は、暑くて厳しい。もう夏には行かないわ…(^o^;)
道の駅みとみから旧雁坂峠までの動画です。
旧雁坂峠は、現峠から雁坂嶺に向かって2分位の場所だと思います。当時の柱が、それを物語っています。以前も、何度か撮影していますが、今回は、当時の地形図と比較・検証してみました。
作場平口から国道便所再び@山梨県甲州市
2016年7月 作場平口駐車場→
開かずの国道と言われた国道140号。雁坂トンネル有料道路で、全通した後にも、マニアの間で語り継がれる国道便所。今回は、笠取山の登山口である作場平口から、国道便所を目指しました。 昨年、雁坂小屋のオーナーから、「5月が良い」と言われたルートですが、休みと天気が合わず、7月になってしまいました。
作場平口駐車場からの歩行動画最終回です。
歩行動画その1からの連続再生です。
雁峠分岐。殆どの方は、真っ直ぐ進んで、笠取山や水干に行きます。
雁峠手前にある廃墟。雁峠山荘です。現在は、扉を開けることすら危険な状態。
雁峠です。峠の地形が、良くわかります。行きは濃霧。帰りは快晴でした。
燕山(つばくらやま)2,004mです。名前の似ている北アの燕岳は、メジャーですが、ここはマイナー。
古礼山(これいさん)の巻道分岐です。北側は、歩きやすそうですが、南に行くに従って、悪路になります。
古礼山までの尾根道も絶景でしたが、山頂からも絶景です。雲海に浮かぶ富士山が幻想的でした。
水晶山は、名前とは裏腹で、樹林に囲まれた輝きのない山頂です。40年前には、女性2名の白骨遺体が発見されたとか。
雁坂小屋へのショートカットです。国道便所に急ぐ方は、ここから。この真下を、雁坂トンネルが貫いているそうです。
絶景の雁坂峠です。この絶景があるから、片道5時間の山行も、頑張れるのです。